FC2ブログ
2019 11123456789101112131415161718192021222324252627282930312020 01










先生の甘い罠~はじめに~

この話は友人の書いた小説を元にして作ったスピンオフ作品になります。
本編は優等生×不良でした。
本作は舞台は同じ高校で、そこに勤める教師×生徒です。
私にしたら珍しいテイストのお話になってますので、ご一読いただけたら嬉しいです。


全13話。完結。
スポンサーサイト



2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・1

 小山がカッターナイフを取り出した時、まずいと思った。
 止めようか一瞬迷う。でも、いくら松村でも今回はさすがに逃げ出すだろう。亘は小山の後ろからチラリと無表情な男を窺った。
 しかし亘の予想に反し、ターゲットの松村はカッターを突きつけられても顔色一つ変えていない。暗い瞳で小山を見上げている。
 その目がムカツクのだと小山は憎々しげに吐き捨て、カッターを握る腕を大きく振りかざした。
 小山は本気だ。本気で松村を切りつける気でいる。これはもう冗談ではすまされない。
 亘は咄嗟に一歩前へ踏み出し、小山に手を伸ばす。
 ところが亘より一瞬早く、誰かが小山の腕を掴み上げた。
「なっ、なんだよ」
 小山が痛みに顔を歪め、腕を掴んでいる長身の渡辺に食ってかかる。
「……お前らさ、いい加減にしろって。見てるこっちのほうがムカツクいてくるんだよ」
 予想外の乱入者に小山は目に見えて動揺していた。それでもクラスメイトの注目を集めてしまっている今、ここで引くわけにもいかないのか、どもりながらも言葉を続ける。
「なっ、なんだよ。わっ、渡辺には、かっ関係ないだろっ」
「ああっ?」
 低くドスの聞いた声に、小山はもちろん、後ろにいた亘もビクッと飛び上がる。
 ――相手が悪い。
 亘はジリジリと後ずさる。
 渡辺はクラスの中でも浮いた存在だった。誰ともつるまず、常に一人でいる。だが孤立していても、根暗でいじめの標的にされている松村とは全くタイプが違い、渡辺は誰も寄せ付けない空気を纏っていた。
 いつもなら、彼も自分たちが松村に嫌がらせをしていても見向きもしない。でも今日はさすがに目を瞑ることが出来なかったのだろう。
 背が高く屈強な身体つきをしている渡辺が相手では、自分たちが束になってかかっても叶わない。返り討ちにあって終わりだ。
 亘はハラハラしながら小山の次の言葉を待った。
「……行くぞっ」
 小山は踵を返すとまるで逃げるように早足で教室から出て行く。亘は内心ホッとしながら、慌ててその後を追った。
 教室を出る前にチラリと後ろを振り返る。どうしても松村の無事を確かめておきたかった。
 彼は何事もなかったかのように大人しく自分の席についている。
 その横顔を見た瞬間、亘は息をのんだ。
 ――松村は、笑っていた。
 小山に水をかけられずぶ濡れになった頭を俯け、けれどその口元は確かに笑みをかたどっていたのだ。



「ちくしょうっ。あいつ、どういうつもりなんだよっ」
 いつも溜まり場として使っている体育倉庫。鍵が壊れているので、自由に出入り出来る。そしてここに自分たちが溜まっていると皆知っているから、誰も近寄りもしない。多少埃っぽいことを気にしなければ、最高のさぼりスポットだ。
 渡辺に睨まれスゴスゴと教室を出た後、小山はこの体育倉庫に直行した。小山にくっついて回っている自分と、同じく金魚のフンである林と会田は、言われなくても彼の後を追って倉庫に入った。
 小山の機嫌は最悪だ。先ほどから定位置の跳び箱の上にも座らず、ずっとグルグルと歩き回っている。
「俺は前から渡辺が気に食わなかったんだ。スカしやがって」
 だったら次のターゲットは渡辺にすればいい。そう思っても口に出して言えない。喧嘩で負けなしと噂される渡辺相手では負けが確定しているからだ。
 そんなことを言って小山の不興を買おうものなら、今度は自分がいじめの標的にされかねない。
「確かにな。渡辺も俺たちと同類なのに、格好つけてるよな。やってることは大差ないのに、俺たちと違って、渡辺は影でコソコソやってるところが男らしくねえよ」
 林がここぞとばかりに小山の言葉に乗っかる。相変わらずゴマすりが上手い。お前たちがやってるのは『いじめ』で、渡辺がやってるのは『喧嘩』だ。絶対に歯向かわないとわかっている松村しか相手に出来ないのだから、どちらが男らしくないかなんて明らかだ。
 ――まあ、一番男らしくないのは自分だろうけど……。
 亘はまるで女子のように悪口で盛り上がる三人を冷めた目で眺めた。
 このグループのリーダー格の小山と、中学からの付き合いだという林と会田とは、高校に入ってすぐにつるみ始めた。
 亘は中学卒業と同時に父親の転勤に伴い他県に転校することになったので、この高校には一人も知り合いがいない。だが、それを嫌だとも思わなかった。なぜなら、小中学校時代、ずっと小柄なことで馬鹿にされ続けてきたからだ。
 亘は自分のことを知っている人のいない高校で、新しい人生を始めようと思った。
 最初が肝心と、真っ黒だった髪を金色に染め臨んだ入学式。そこで初めて声をかけてきたのが、小山とそのお供の二人。
 着崩した制服と立てた髪から、彼らが優等生ではないことは一目でわかった。今まで自分を使いっぱしりにしてきた連中と同じ匂いがする。亘は内心で緊張しながらも、精一杯虚勢を張って悪ぶった。
 それからというもの、亘は小山たちと行動を共にするようになり、弱者から強者へとのし上がったのだ。
 小山の傍にいれば、いじめられることはない。だが、亘は小山を芯からは信用しきれていなかった。心のどこかで、馬鹿にしている。一緒にいても、友人とは呼べない。
 それでも小山と行動を共にしている理由は、もういじめられる側に戻りたくないからだ。いじめられたくないから、小山と一緒になって松村をいじめている。
 でも本当はいじめたくなんてない。
「なあ、藤田もそう思うだろ?」
「えっ」
 物思いに耽っていたので話を聞いていなかった。途端に小山が不満そうな顔をする。
「だから、松村だよ。そもそも松村の野郎がウジウジしてるのが悪いと思わねえか」
「……ああ、そうだな」
 ――ウジウジ?
 ウジウジしてるのはお前らのほうだ。
 亘は内心で毒づき、適当に相づちを打つ。その答えに満足したのか、三人は今度は松村に対するいやがらせの方法について嬉々として話し出した。
 亘は聞いているふりで、気づかれぬようにこっそりとため息を零す。
 ――こいつらは本当に馬鹿だ。
 松村は確かにそれほど身体が大きくない。それにいつも教室で一人で本を読んでいる。物静かな男だった。
 だからこそ彼らの標的になってしまったのだろうが、松村は一度だって逃げたり俯いたりしたことはない。黙って事実を受け止めている。それは本当に強い者にしか出来ないことだ。自分がそうじゃなかったからわかる。
 そして、そんな松村を見ているうちに、亘はいつしか彼に惹かれ始めていた。
 そう、誰にも言っていないが、亘は松村のことを密かに想っている。
 好きな人に、意地悪なんてしたくない。でも、しないと次は自分が同じ目に合わされる。
 ――小さい。
 弱者にしか強気に出られない小山よりも、そんな小山に引っ付いている林や会田よりも、自分は小さくて臆病で卑怯な人間だ。
 我が身可愛さから、好きな人を守ろうとさえしないのだから。
 きっと世界中探したって、自分より弱い男はいないだろうと思った。


            ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・2

 それから数日が過ぎた。
 渡辺の一件もあり、あれからしばらくは小山も松村にちょっかいをかけることはなかった。しかし、小山は誰かを虐げることで自分の力を誇示しようとするタイプで、渡辺がいないところで色々と悪さをするようになったのだ。
 体操服を隠したり、教科書を水浸しにしたり、掃除を押し付けたり……。陰湿な嫌がらせを繰り返している。
 そしてこの日、亘は小山に松村の靴を隠すように言われた。
 高校生にもなってやることじゃない。馬鹿馬鹿しくてやってられないが、小山に言われたらやるしかない。
 亘は下校ラッシュが引くのを待ってから玄関に向かった。
「はぁ……」
 松村の下駄箱の前で、我知らずため息が零れる。
 これまでは小山がやることを後ろで黙って見ているだけだった。それでも充分不快だったのだが、とうとう自分が実行することになってしまった。
 亘の胸は罪悪感と自責の念でいっぱいになる。
 ――こんなことはしたくない。
 今までは実行犯じゃなかったから、多少の罪の意識はあっても、自分も他のクラスメートと同じような立場だと思っていられた。小山がしていることを知っていて止めないのだから、皆同罪だと……。
 だが、この手で松村に害をなすというのなら、話は違ってくる。もう戻れないところにいってしまう気がした。
 嫌なのに、断れない。
 昔のように自分がいじめられる側になるのが嫌で、好きな男に嫌がらせをしようとしている。そんな自分が何よりも許せない。
 亘はもう一度ため息をつき、そしてひらめいた。
「……そうだ。靴をどこか見つけやすい場所に放り投げとけばいいんだ」
 小山からは『靴を隠せ』としか言われてない。場所までは指定されていなかった。だったら、玄関を少し出たところにある花壇にでも放り投げておけばいい。小山の命令に背いたことにもならないし、松村をそれほど困らせることもないだろう。
「俺って頭いいじゃん」
 打開策が浮かんだことで少し気が楽になり、亘は下駄箱の扉を開けると中に入っていた革靴を掴んだ。そして『ごめん』と心の中で松村に詫び、玄関脇にある花壇に放り投げた。
 後は体育倉庫で待つ小山に実行したことを報告するだけでいい。
 亘はクルリと振り返る。その瞬間、顔面に何かが激突した。
「うわっ」
 亘はその反動で数歩後ろによろめき、花壇のレンガに躓いて尻餅をついてしまった。
「げっ、最悪……」
 亘はすぐさま立ち上がる。倒れた先が花壇だったので柔らかい土がクッションになり、怪我をした様子はない。だが、制服のズボンや袖口のところが泥で汚れてしまっていた。
「汚ねえな」
 ブツブツ言いながら泥を落としていると、目の前に人影が落ちる。反射的に顔を上げると、スラリと背の高いスーツを着た男が立っていた。どうやら先ほどぶつかったのはこの男だったようだ。
 男の顔を見て、亘はますます不愉快な気分になった。
「大丈夫か?」
 男はそう言ってポケットから真っ白なハンカチを取り出した。
「顔にまで泥がついてる」
 断りもなくハンカチで顔を拭われる。ハンカチからは、まるで花の蜜を集めたような甘ったるい匂いがした。キザったらしいこの男のことだ、香水か何かふりかけているのかもしれない。
「悪かったな。さっき水をまいたばかりだったんだ」
 亘は男の手をパシッと払った。
「……男が花に水やりなんて気持ち悪い」
「そうか? 花が好きな男なんて、世の中には大勢いるだろう。それに俺は園芸部の顧問なんだ」
 刺々しい言葉を向けられても笑っている。
 亘はこの男――数学教師・鈴木和哉の、この胡散臭い笑顔が大嫌いだった。
「花が好きだなんて女みてぇ」
 鈴木はこの高校の男性教師の中で一番若い。女子の噂によると今年で二十九歳になるという。若いと言っても、もうすぐ三十路。亘からすれば、そこらへんのおっさんと大差ない。
 だが、鈴木は生徒……特に女子生徒から絶大な人気を集めている。理由はその外見からだ。まるでモデルのように均整の取れた身体を上品なスーツで包み、顔立ちも整っている。少々神経質そうなところはあるが、話せば気さくで他の教師のように偉ぶっていない。授業もわかりやすく、生徒の質問にも気軽に応じている。まさに理想の教師だった。
 だが、自分は騙されない。
 知っているのだ。
 どんな生徒にも平等に接しているこの男が、唯一、松村にだけは違った態度で接していることを。
 授業中も、何かと松村のほうに視線を向けている。他の生徒がいる前ではさして気にしていない素振りを見せているのに、人気のない場所にこっそり松村を呼び出したりしていた。もっともらしい用件を言いつけているが、この男は確実に松村を狙っているのだ。
 ――実際にこの目で見た。
 誰もいない廊下で、たまたま二人を見かけたことがある。油断していたのだろう。鈴木は廊下の先を歩いている松村を呼び止めたかと思うと、二、三言葉を交わした後、親しげに肩に腕を回したのだ。鈴木は気さくだが、生徒にあんなことをしたところは見たことがない。つまり、松村が特別だということだ。
 鈴木も松村が好きだとこの時確信した。鈴木は教師のくせに、ひと回りも年下の教え子を邪まな目で見ている。吐き気がした。松村をいじめている小山や林よりも、鈴木が憎い。自分は松村と会話することすらままならないのに、あっさり身体に触った鈴木が憎くてたまらなかった。松村と親しくなれないのは自分のせいに他ならないということはわかっているが、それでも許せない。恋敵に好感を持つ男なんてこの世に存在しないのだから。
 それ以来、鈴木のことはどの教師よりも嫌いになった。
 こうやって顔を見合わせて話すだけでもイライラしてくる。
 亘はさっさと行き過ぎようとした。
 ところが……。
「待って」
 鈴木におもむろに手を掴んで引き止められた。ムカムカして振り払おうと身を捩る。すると視界の端で鈴木がニヤリと笑った。



           ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・3


「見たよ、君がその靴を捨てるところを」
 その言葉に動きを止める。ギクシャクと振り返り、男の顔色を窺った。
「駄目だよ、こういうことをする時は周りをよく確認しないと。誰が見てるかわからないから」
「なっ、何わけわかんねぇこと言ってるんだ。放せよっ」
 亘は動転して声が裏返ってしまった。これでは自分が何かしたと言っているようなものだ。だが認めるわけにはいかない。亘は必死で手を振り解こうとしたが、思ったよりも鈴木の握力は強く、拘束は弱まらなかった。
「その靴、見覚えがある。松村くんのだろ」
「…………っ」
 ゾッとした。
 自分はいくら好きな相手でも、靴まで覚えていない。それなのに、鈴木は一目見ただけで、これが松村のものだとわかったのだ。この男の異常さを垣間見た気がした。
「嫌だな、誤解しないでくれよ。それが松村くんのだってわかった理由は、俺がプレゼントしたからなんだ。オーダーメイドで作ったから、既製品と少し違う。だからわかったんだよ」
 そう説明されても、亘は少しも納得出来ない。そもそも常識的に考えて、一教師が教え子にオーダーで作った靴をプレゼントすることがおかしい。自分がおかしいことをしている自覚がないのが、余計に気持ち悪かった。
「放せっ、放せよ! 大声上げて人を呼ぶぞっ」
 亘はとにかく男から離れたくて考えずに口走っていた。
 鈴木は動揺した様子は微塵もなく、いつもと変わらぬ口調で「どうぞ」と言った。
「人を呼ばれて困るのは君のほうじゃないかな。だって、どう説明するんだ? 松村くんの靴を花壇に放り投げた理由を。そこから君たちが松村くんにしていたことがバレてしまうかもしれないね」
 鈴木は自分たちが松村に嫌がらせをしていることも知っているようだった。いったいどこまで知っているのだろう。
「おっ、俺は何もしてないっ」
「しただろう。目の前に証拠がある」
「それは……」
 確かにこれは自分の仕業だ。でも、実際に何かしたのはこれが初めてだ。他は小山と林と会田がやったのだから。
 亘がグッと言葉に詰まると、鈴木はしばし考えた後、こう提案してきた。
「そうだな、じゃあこうしよう。今ここで認めれば、誰にも言わないでおくよ」
 その言葉に思わず顔を上げた。
 本当だろうか。
 この男は松村が好きなのだ。いや、好きなんて甘いものじゃない。異常なほど執着しているように見える。
 でも、この男から逃れるためには、悔しいが彼の言うとおりにするしかない。
「……俺がやりました」
 亘は屈辱を噛み締めながら、小さな声で呟いた。
 これだけで許されるとは到底思っていない。次にどんな言葉が飛び出してくるのかと身構える。
 しかし予想に反して、鈴木はあっさりと頷いた。
「うん。じゃあこのことはもういいよ」
「……本当に?」
「ああ。約束したから、誰にも言わない」
 鈴木の顔をジッと見つめる。相変わらず嘘くさい笑顔が張り付いていて、何か裏があるのか否かは読み取れなかった。
「じゃあ、あの……。手、放してくれよ」
 鈴木に裏があってもなくても、とりあえずこの男の近くにはいたくない。まだ掴まれたままの右手を軽く振って促した。
 すると鈴木は笑みを深くして、さらなる要求をしてきたのだ。
「まだ終わってない。次は俺に謝って」
「……は?」
「君が花壇に転んだから、花が下敷きになって折れてしまった。この花壇は俺が丹精込めて世話して、三日前にやっと花が咲いたんだ。それなのに君に潰されてしまった。これまでの俺の苦労が台無しだ」
 やはりこの男はどこかおかしい。たかが花くらい、どうでもいいではないか。
 けれどこの状況でそんなことも言えず、早く解放されたい亘は求められるままに謝罪を口にする。
「すいませんでした」
 これでいいだろう、と男を睨み上げると、鈴木は頭を左右に振る。
「心がこもってない。もう一度、『ごめんなさい』って言って」
 無性にイライラする。亘はこっそり嘆息し、「ごめんなさい」と再度口にした。やっと解放される。手を放された瞬間にダッシュで逃げようと頭の隅で考えていると、なぜがさらに強く手首を掴まれた。そしてそのまま強い力で鈴木のほうに引っ張られる。勢いあまって男の胸にぶつかってしまった。
「何するんだよっ」
 手を突っぱねて離れようとするが力負けして思うようにいかない。
 鈴木はいったい何がしたいのだろう。頭のおかしいやつの考えていることは全く理解出来なかった。
 亘が一人でジタバタしていると、鈴木が急に距離をつめてきて耳元に唇を寄せた。
「――許さない」
 囁くように耳朶に吹き込まれ、不快感から全身に鳥肌が立つ。
「てめぇ、気色悪いことすんなっ。それに約束が違うじゃねぇか!」
「俺は謝れば許すなんて約束してないよ」
「なっ……」
 亘は怒りで唇を戦慄かせる。
 言われて思い返せば、確かに松村にしたことは黙っていると言われたが、花壇の花を折ったことに対してはただ謝罪をしろと求められただけだった。
 ――騙された。
 というより、この男にからかわれている気がする。やはり、松村にしたことを怒っているのだ。
 怒りで言葉も出ない亘に、鈴木は笑顔でとんでもない脅しをかけてきた。
「俺は花壇の花を駄目にされて、とても怒っている。怒りのあまり、君を退学処分にしてしまうかもしれないな」
「そ、そんなこと、あんたの一存で出来るわけが……」
「俺は一介の教師にすぎないからな。でも、君の担任を始め、教頭や校長にあることないこと告げ口してしまうかもしれない。うちの学校は私立だからね。問題をとても嫌う傾向にあるんだ」
 亘は驚愕に目を見開いた。鈴木はそんな亘に構わず、とても楽しそうに言葉を続ける。
「そうだな、こういうのはどうだろう。花壇にイタズラをした君を俺が注意した。そしたら、君に突然殴りかかられてしまった。教師にいきなり暴力を奮う生徒なんて、怖くて学校に置いておけないね」
 この男は何がしたいのだろう。
 もっとちゃんと謝罪すればよかったのだろうか。それとも、これは松村をいじめたことに対する報復か何かなのだろうか。
「……何が目的なんだ……?」
 自分で考えてもわからない。だから答えを持っている鈴木に尋ねるしかなかった。
「悪い子には、おしおきをしないとね」
 鈴木はニッコリと笑う。
 笑っているのに、背筋が凍るほどの恐怖を覚え、亘はゴクリと唾を飲み込んだ。



             ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・4

 こっちにおいで、と手招きされ連れて行かれたのは数学準備室。他の教師も使っている部屋だが、この時間は皆職員室にいるのだと鈴木は言った。
 つまり、この狭い室内に鈴木と二人きりという状況。
 部屋に入るなり鈴木がドアに鍵をかけるのを見てしまい、さらに恐怖心を煽られる。
「……ここで何をするつもりだよ」
「言っただろ。おしおきするって」
 鈴木の瞳が鈍く光り、ゆっくりと近づいてくる。男が進む分だけ、亘も後ろへ下がって距離を取った。けれど十畳ほどの室内では、逃げるのにも限界がある。あっという間に壁際に追い込まれてしまった。
「離れろよっ」
 強がって目の前の鈴木を睨み上げる。男はフッと笑うと、亘を挟み込む形で両手を壁についた。
「遠いとおしおきが出来ないだろ」
 さっきから『おしおき』と繰り返しているが、具体的に何をするつもりなのか見当もつかない。ただ、男の目がまともじゃないことだけはわかる。教師がこんな目で生徒を見つめるはずがない。まるで獲物を見つけた野生動物のような目で……。
「お、おしおきって何だよ」
「決まってるだろう。お尻ペンペンだ」
「は?」
 まさかの言葉に唖然として鈴木を見上げる。冗談だろうと思ったのに、鈴木は目を逸らさない。本気だと悟った。
 ――冗談じゃない。
 そんな屈辱的なこと、死んだってごめんだ。
「嫌だ」
「そうだろうね。でも、これはおしおきだから、君が嫌がることをしないと意味がない」
 鈴木は近くのイスに手を伸ばす。そこに腰かけると、「さあ、始めるよ」と愉快そうに笑いかけてきた。
「……俺、帰る」
 こんな頭のおかしい男の相手をしていられない。亘は鈴木の横をすり抜けドアへ向かう。
「おしおきを受けずに帰ったら、君はもう二度と学校に来れなくなるよ」
 その言葉にノブに伸ばした手がピタリと止まる。
 ――ただのハッタリだ。
 自分は退学になるようなことはしていない。
 でも……。
 亘は恐る恐る振り返った。
 鈴木はイスにゆったりと腰かけ、優雅に足を組んでニコリと微笑む。
「まあ、どうするかは君の自由だけどね」
 ――この男なら、やる。
 常識が通用する相手じゃない。今ここで帰ったら、必ず最悪な悪質を学校側にするだろう。
 鈴木は相変わらずの笑顔だったが、こちらに向けられている瞳は鈍く光っている。
 亘はギュッと拳を握った。
 鈴木の言いなりになんてなりたくない。だが、退学処分になるのも困る。そんなことになったら、自分の人生が台無しになるのが目に見えているからだ。
「……俺があんたの言うとおりにすれば、退学にはしないんだな」
「ああ」
「ちゃんと約束しろ」
「わかった、約束する。君が大人しくおしおきを受けたら、学校には何も言わないでおこう」
 亘は一つ大きく深呼吸した。
 ――少しだけ我慢すればいいんだ。
 一時間もかからない。ほんの数分、我慢して尻を叩かれれば、自分は無罪放免だ。
 亘はことさらゆっくりとした足取りで鈴木に近寄る。
「賢明な判断だ。じゃあ、始めようか」
 始めようか、と言われても、具体的にどうすればいいのかわからない。尻を叩くのだから、鈴木に向かって突き出せばいいのだろうか。一瞬頭の中で自分の姿を想像し、屈辱で顔が赤く染まった。
 亘が下を向き動かないでいると、視界の端で鈴木が組んだ足を解くのが見えた。そしてまたも男の口からとんでもない命令が飛び出したのだ。
「それじゃあ、ズボンを脱いで」
 聞き間違いかと思わず顔を上げてしまう。鈴木はもう一度、聞き分けのない子供に言い聞かせるように同じ言葉を繰り返した。
「ズボンを脱いで」
「な、なんで脱がなくちゃならないんだよ!」
 尻を叩くだけなら、脱ぐ必要はない。亘は当然のこととして拒否する。
 すると鈴木は面倒くさそうにため息をついた。
「これはおしおきだって何度言わせるんだ。それに女の子じゃないんだから、そんなに恥ずかしがらなくてもいいだろう。いいから早く脱ぎなさい」
「…………っ」
 その言い方が頭にきて、亘は乱暴な手つきでベルトを外しズボンを落とす。これで満足だろ、と鈴木を睨みつけた。だが、鈴木からさらなる要求を出される。
「下着も脱ぎなさい」
「し、下着もっ?」
「お尻を叩くんだから、脱いでもらわないと」
 鈴木は当たり前のように言う。
 ――やはり無理だ。
 そんなこと、されたくない。我慢出来ない。男の言っていることは無茶苦茶だった。
 亘は足元に落ちたズボンを引き上げようと屈み込む。
「そう、やっぱり無理か。君は本当に優柔不断だな」
 鈴木が呆れたように言ってきた。



       ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・5

聞き捨てならない言葉に、亘は動きを止める。
「仕方ないか。君は何一つ自分じゃ決められないからな。いつも誰かの後ろにいて、男のくせに一人では何も出来ない」
 頭がカッとした。鈴木が言っているのが当たっているからだ。
 でもこの男にだけは馬鹿にされたくなかった。


※この続きは以下反転↓

 亘は意地になってズボンから手を放すと、下着に手をかけ一気に引き下ろす。
 外気にさらされ、剥き出しの下半身がスウスウする。恥ずかしかったが、シャツに隠れて丸見えではないだろう。それだけが救いだった。
 鈴木はようやく満足そうに頷いた。
「偉いね。準備が整ったところで、次に進もうか」
 どうせ尻を突き出せと言われるのだろう。もうここまで来たら何でも来いだ。言われる前にやってやろうと、亘は男に尻を向ける。
「何をしてるんだ? 早く俺の膝に乗りなさい」
 向けた視線の先、鈴木が自分の膝をポンポンと叩いて示している。
 この男の膝になんか乗りたくない。ものすごく嫌だが、逃げたらまた馬鹿にされる。
 亘は心底不本意ながら、男の膝に手をかけ上半身を乗り上げた。
「いい子だ」
 鈴木の手が尻に触れる。思ったよりも冷たくてビクリと身体が揺れてしまう。それを宥めるように、鈴木はゆっくりと尻を撫でてきた。
 恥ずかしくて悔しくて情けなくて、亘は目を瞑り唇を噛み締める。
「リラックスして。始めるよ」
 鈴木の手が離れる。そして次の瞬間、パンッと乾いた音を立てて舞い戻ってきた。
「ひっ」
「もう一度」
 容赦なく尻を叩かれる。
 初めはビックリして硬直していたが、派手な音のわりにそれほど痛くない。しかし繰り返し叩かれているうちに、ジンジンと痺れたようにそこの感覚が鈍くなっていった。
「ふう……。どうだった?」
 屈辱に耐えてじっとしていると、鈴木の手がようやく止まった。そしてなぜか感想を聞いてきた。
 どうも何もない。最悪に決まっている。
 悪態をつこうとしたが、それよりも先に鈴木の手が再び尻に触れてきた。
「ああ、真っ赤になっちゃったね。可哀相に」
 真っ赤になるまで叩いた張本人が何を言っているのだろう。猛烈に腹が立った。
 とにかくこれで鈴木の言う『おしおき』は終わった。さっさと帰ろう。
 亘は膝から下りようと身動ぎする。
「痛いか? 我慢して偉かったな」
 鈴木がそうっと尻を摩る。それが不快で無意識に尻を動かす。しかしこれが失敗だった。
「ん? お尻を振って、気持ちいいのか?」
 勘違いした鈴木に、執拗に尻を撫でまわされた。
「やめろっ」
「頑張ったから、これはご褒美だ」
 この男には言葉が通じない。嫌だと言っているのに、鈴木の手は止まらない。次第に尻だけでなく、腰や太腿までの広範囲を撫で始めた。
「あっ」
 内腿を触っていた鈴木の手が性器を掠める。反射的に声が出てしまった。
「ん? どうした?」
 気づかなかったのか、鈴木の手は内腿の際どいところを行ったり来たりしている。鈴木の手が上に来るたび、性器に当たっていた。
「あっ、やっ」
「ここは嫌なのか?」
「んっ……っ」
 亘は大きく頷いた。弱い刺激でも、他人に触られたことのない亘の中心は反応し始めていた。
 要望は聞き入れられ、鈴木の手が足の間から抜ける。ホッと身体の力を抜いた。鈴木の手は尻に移動していく。
「じゃあここは? ここは嫌じゃないか?」
「あ……っ」
 手の平全体を使って上から下へと摩られる。わざとやっているのか、手を動かしながら指で尻の狭間を辿られた。
 自分でもあまり触らない場所を繰り返し行き来され、なぜだか中心にさらに熱が集まり始める。
「やだっ、あっ、はっ」
「嫌? 何が嫌なんだ」
「も、もう、触んなっ」
 撫でられるたびに背筋がゾクゾクする。これまでとは違い、心地良さから全身に鳥肌が立つ。
 この男に触られて、どうして気持ちよくなってしまうのか自分でもわからない。鈴木は嫌いだ。大嫌いな男だ。でも、あの大きな手で身体を撫でまわされると、どんどん中心が硬くなっていってしまう。自分ではコントロール出来ない。
 それが怖くて、亘は涙目になって訴えた。
「やめ……っ、やだっ」
「これも嫌なのか? やれやれ、注文が多い子だ」
 鈴木の手がようやく離れた。その隙に亘は男から逃れようと身体を引く。でも力が入らなくて床にペタンと座り込んでしまった。
「大丈夫か」
 心配そうな声音で、鈴木が手を差し出してくる。でもその手を取ることは出来ない。鈴木が嫌だとかいう以前に、シャツの裾を掴む手を離したら、鈴木に反応した中心を見られてしまうからだ。
 亘は顔を俯け、シャツの裾をさらに強く握りしめた。




        ――――続――――




2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・6

「立てないのか」
 放っておいてほしいのに、鈴木はしつこく尋ねてくる。亘は無言で頭を横に振った。弱みを見せたくない。
「なら、立ってみなさい」
 もう一度頭を振る。
 頭上で鈴木のため息が聞こえた。
「立ちなさい」
 鈴木に容赦なく腕を引っ張られ、強引に彼の前に立たされた。


※続きは以下に反転↓

 慌てて両手でシャツの裾を下へ引く。
 チラリと見やると、鈴木はイスに座って腕組みをしていた。
「その手をどけなさい」
 出来ない。シャツを放したら、イスに座る鈴木の眼前に、反応した中心を突きつける形になる。
 今度は青くなって頭を振ったのに、鈴木に強い力で両手を剥ぎ取られた。
 中心部分に被さっているシャツが、不自然に盛り上がる。いたたまれなくなってギュッと目を閉じた。
「それは何だ?」
「…………」
「何だと聞いているんだ」
 答えられるわけがない。
 亘は沈黙した。
「わかった。答えたくないなら、答えなくていい。その変わり、自分でシャツを持ち上げて、そこがどうなっているのか見せなさい」
「……っ」
 ありえない注文を出され、驚愕に目を見開く。
 鈴木の顔からは笑顔は消え、きびしい声で命じてきた。
「ほら、早く」
 鋭い眼差しに気圧され、亘はおずおずと震える指先でシャツの裾をつまみ上げる。
「よく見えないな。もっと持ち上げて」
 なぜか逆らえず、亘は一気に胸の上までシャツを捲り上げた。
 自分が今、どんな格好をしているか考えると顔から火が出そうだ。
「君は本当に困った子だな。おしおきされてるのに、気持ちよくなってここをこんなに硬くして」
「ち、違……っ」
「違わないだろう。嘘をつくんじゃない」
「…………っ」
 ピシリと咎められ、半泣きになる。
 自分だって気持ちよくなりたくてなったわけじゃない。勝手に身体が反応してしまったのだ。自分でもよくわからなくて混乱しているのに、そんな言い方をしなくてもいいではないか。
 亘は言葉に詰まって俯く。鈴木はまたため息をついた。
「これじゃあ、おしおきしたことにならないな。仕方ない、次のおしおきをするから、そのまま近くに来なさい」
 これ以上、男に文句を言われるのが嫌で、亘はシャツを捲ったまま一歩前へ出る。
「もっと前へ。俺の目の前まで来るんだ」
 一瞬躊躇ったが、言われた通りに鈴木のすぐ近くまで歩み寄る。この距離だと、腰かけた鈴木の目と鼻の先に亘の中心があることになる。恥ずかしくてどうにかなりそうだった。
「次のおしおきは、イクのを我慢することだ。いいね、イッたら駄目だよ」
「へ?」
 問い返すのと同時に、自分の中心が鈴木の口内に飲み込まれていった。
 信じられない光景に、亘は驚きで硬直する。
 鈴木は両手で亘の腰を掴み、動かないように固定した。そしてそのまま反り返った中心に舌を絡め、頭をスライドさせる。
「な……っ」
 いったい何が起こったのだ。
 眼下では、鈴木が自分の中心を咥えている。これは悪夢だろうか。
「あっ、あぁっ、んっ」
 下腹部から甘い快感が広がる。だからこれは夢じゃない。現実に起こっていることなのだ。
 ――信じられない。
 信じられないが、鈴木に咥えられている。
 恋敵とも言える、大嫌いな鈴木に……。
 亘はゾクッと腰を戦慄かせた。
 嫌いな男に咥えられていると思うと、背筋を言いようのない快感が這い登っていく。
「だ、だめっ……、もう、あ――っ!」
 鈴木の口内で中心が飛び跳ねる。まるで促すように強く吸いつかれ、亘はたまらずに白濁を放った。
「あ……、あ……っ」
 目の前が霞む。全てを鈴木の口内に解き放ち、亘は膝から崩れ落ちるようにして床に座り込んだ。無意識に鈴木の足に身体を凭れかからせる。
「駄目だと言ったのに、我慢出来なかったのか?」
「う……」
 反論出来ない。
 鈴木にイクなと言われていたのに、あっけなく達してしまった。それも、鈴木の口の中で……。
「またおしおき失敗か……。そうだな、次は少し趣向を変えてみようか」
「……?」
「君の身体に俺が触れるとおしおきにならないみたいだから、逆に君が俺に触れるんだ」
 どうしろと言うのだろう。
 ぼんやりした頭を働かせようと目を瞬かせる。
「俺が君にしたように、俺のを舐めるんだ」
「舐める……?」
「そうだ。舐めてイカせることが出来たら、おしおきはおしまいにしよう」




              ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・7

※本文は以下に反転してあります↓

 なんだかとんでもないことを言われている気もするが、これは『おしおき』なのだ。このままではいつまでたっても終わらない。
 亘はノロノロと身体を起こすと、鈴木の太腿に手をかけた。男は自分で服を緩める気がないのか、イスの肘掛に頬杖をついている。
 亘は上手く動かない指で、そっと男のベルトに手を伸ばした。しかしなかなか上手く外れない。ベルトと格闘していると、鈴木がフッと笑う気配がした。
「そんなに慌てなくていい。落ち着いて、ゆっくり外すんだ」
 優しく諭され、亘はコクリと頷く。
 ようやくベルトを外すことが出来ると、フワリと頭に鈴木の手が乗せられた。
「よく出来た。いい子だ」
 褒められながら頭を撫でられる。なんだか嬉しくなった。
 亘は次にスラックスのファスナーを下ろし、下着をずらすと、やや硬くなった中心を取り出した。
 鈴木の中心は自分のよりも太く長い。手に持つとズッシリと重かった。こんなふうに他人のものに触るのは初めてで、亘は物珍しくてまじまじと観察してしまう。
「見てるだけじゃなくて、口を開けて」
 鈴木に頬を撫でられ促される。
 亘は口を大きく開き、彼の中心を口の中へと導く。不思議と嫌悪感はなかった。鈴木にされた時のことを思い出しながら、喉の奥まで咥え込み頭を前後に動かす。
「下手だな。もっと舌を絡めて」
『下手』と言われて胸がチクリと痛んだ。亘は懸命に中心に舌を這わせる。すると徐々に中心の硬度が増し、口に含んでいるのも苦しいくらいに成長した。
 鈴木が自分で気持ちよくなってくれたのだと思うと、胸に喜びが広がる。
 せっせと奉仕していると鈴木が足を動かし、突然亘の中心を靴底で押してきた。
「っ!」
「くっ」
 痛くはなかったがびっくりして思わず彼の中心に軽く歯を立ててしまった。
 頭上で鈴木のうめき声が聞こえ、慌てて視線を持ち上げる。痛かったのか、鈴木は綺麗な眉を歪め、咎めるような目でこちらを見返してきた。
「痛いじゃないか。歯を立てたら駄目だろう」
 謝罪しようとするが、口の中は彼の中心でいっぱいだ。モゴモゴしていると、中心に乗せられた足にグッと力を込められる。
「ふぁっ」
「悪い子にはおしおきだ」
「あっ、ふっ」
 グリグリと中心を踏み潰される。亘は口を開き、彼の中心を傷つけないようにするので精一杯だった。
「はっ、あ……、あっ」
 中心を踏まれているというのに、背筋がゾクゾクする。下腹部が熱くなってきた。
「おい、また気持ちよくなったのか?」
「あ……っ」
 鈴木に指摘された通り、亘の中心は再び熱く滾っていた。鈴木が足を持ち上げると、天を仰いで頭を持ち上げる。
「……もういい。離れなさい」
 突き放すような声音に、ついに彼を失望させてしまったかと不安にかられる。
 亘は男の制止を無視して頭を動かし続けた。
「離れなさいって言ったんだ」
 もう一度繰り返され、亘は泣きそうになって中心から口を離す。
 ――怒らせてしまった。
 何をやらせても上手く出来ないから、彼ももう面倒に思ったのかもしれない。それどころか、嫌われてしまったかも……。
 そう思ったらとても悲しくなり、亘はシュンと肩を落とした。
「そんな泣きそうな顔をするな」
「でも……」
「これもおしおきにならないみたいだから、おしおきの内容を変えるだけだ」
 目が合うと鈴木が微笑んでくれた。優しく頬を撫でられ、胸がむず痒くなる。
 見放されたわけではないと知り、亘は甘えるように頬を摺り寄せていた。
「立てるか?」
 頷くと両脇に手を入れられ、持ち上げられる。細身に見えるのに、意外と力があるようだ。彼の知らない一面を見るたび、胸がざわつく。
「机に手をついて、後ろに腰を突き出しなさい」
 素直にそれに従う。少し恥ずかしいと感じたが、それよりも鈴木の不況を買うほうが怖かった。
 指示された体勢を取ると、今度は鈴木の指を舐めるように言われた。
 今度は何をされるのだろう。
 期待で胸がドキドキする。
「力を抜いていなさい」
 その言葉と共に、ヒタリと後ろの蕾に濡れた指が当てられる。何度かその上を行ったり来たりしたかと思うと、ゆっくりと蕾に指が押し入ってきた。
「あうっ」
「口で息をして」
「はっ、あぁっ」
 力を抜こうと必死になる。
 鈴木の指はゆっくり奥へと進んでいく。やがて根元まで埋まると、道筋を作るように何度もそこを往復した。
 慎重に動かしてくれているので痛くはないが、初めての経験に身体がどうしても強張ってしまう。






            ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・8

※本文は以下に反転してあります↓

「んっ、うっ、ん……っ」
 蕾が広がり始めると、鈴木の指は何かを探すように内側で蠢いた。
「あっ!」
 その指がある一点に触れた時、亘の身体は電流を流されたかのように飛び跳ねた。
「あんっ、んっ、あっ」
 そこに触れられると、唇から絶え間なく嬌声が零れる。中心に触られた時とは違う、頭の芯まで突き抜けるような快感。
 亘は無意識にねだるように腰を揺すっていた。
「気持ちいいのか?」
「んっ……んっ」
 ガクガクと頭を振る。
 中心は痛いほど張りつめて蜜を垂らしていた。
 もっともっと気持ちよくなりたい。
 それなのに、鈴木はそこから指を引き抜いてしまった。
「やっ」
 反射的に抗議の声を上げていた。恨めしそうに背後に立つ鈴木を振り返る。
「大丈夫。ここで止めたりしない」
 そう言うと両手で尻を左右に割り広げてきた。あらわになった蕾にヒタリと熱いものが添えられる。
「入れるよ」
 ――入れる?
 入れるって何を……、と問う前に、蕾がジリジリと押し広げられた。
「あっ、ああぁっ」
 指よりもずっと太く長いもので貫かれる。思わず逃げようとする腰を両手でがっしりと押さえ込まれ、蕾の中へゆっくりと入ってくる。
「あっ、はっ」
 いったい今、自分の中に入っているものは何なのだろう。
 見えないことでさらに恐怖が込み上げ、亘は首を捻って鈴木の様子を確かめた。
「う……そ……」
 鈴木が腰を前へと進めてきていた。彼の両手は自分の腰を掴んでいる。ということは……。
「あっ、や……っ」
 自分に埋め込まれているものが何なのか知った瞬間、亘は軽くパニックに陥った。
 だってこれではまるで『セックス』だ。
 男同士だが、鈴木の中心が自分に入っている。
 驚愕して逃れようともがく。
「やっ、やだっ。ど、どうしてっ」
「大丈夫だから、落ち着いて。これはおしおきなんだよ」
「お、おしおき……?」
「ああ、そうだ。おしおきだ」
 ――おしおき?
 おしおきなら、鈴木に従わなくてはいけない。これはおしおきだから、セックスじゃない。
 スウッと気持ちが落ち着いた。
「おしおきなら、俺はどうすればいい?」
「さっき、後ろをいじった時、気持ちよかっただろう」
「うん」
「指よりもっと大きいものなら、もっと気持ちよくなれると思わないか?」
 指でさえあれほど気持ちがよかったのだ。鈴木の言うとおり、指より大きいものであの場所を擦られたら、もっともっと気持ちよくなれる気がした。
 亘は「うん」と頷いた。
「だから俺がいっぱい突いてあげるから、後ろだけでイッてごらん。前に触らずに後ろだけでイクことが出来たら、おしおきは終わりだ」
「本当に……?」
「ああ」
 我慢するのは難しいが、それなら出来る気がする。
「わかった」
 亘が了承すると、鈴木は腰を抱え直し、ゆっくりと律動を始めた。鈴木が動くたび、中に入った中心が前後にスライドする。太いもので指では届かなかった奥まで突かれると、腰がビリビリするほど気持ちいい。
「あ、あんっ、あっ」
 やはり思った通り、指でいじられるよりも何倍も気持ちよかった。
 それに今度は我慢しなくていいのだ。
 亘は与えられる快楽を純粋に追い求めた。
「んっ、い、イクッ」
「もう?」
「ん、イクッ」
「わかったよ」
 これはおしおきなのに、鈴木はいじわるせずに手伝ってくれる。腰の動きを早め、気持ちのいいところを狙って突いてくれた。
「うぁっ、あ、ああぁ――――っ!」
 鈴木の動きに合わせ揺れる中心が爆発する。白い飛沫を机に叩きつけた。
 放出の最中も鈴木の動きは止まらず、突き上げられるたびに蜜が漏れる。
「あ……、はぁ……」
「ちゃんとイケたね」
 グッタリと脱力していると、鈴木に腰の辺りを撫でられた。ただ触れられただけなのに、ピクッと身体が震えてしまう。
「おしおきはこれで終了だ。頑張ったな」
 鈴木に手放しで褒められ、嬉しくて顔が綻ぶ。だが、これで終わりだと思うとなんだか寂しいと思ってしまう。
 亘が言葉を返せないでいると、鈴木が怪訝そうに声をかけてきた。
「どうしたんだ?」
「ん……」
 その時、まだ入ったままの鈴木中心が微かに動いた。そこでハッと気づく。
 自分は何度もイッたが、彼は一度も達していない。
 自分も男だから、途中で止めることがどれだけ辛いかわかる。鈴木もきっとそうだろう。
 なら、もしかしたらこのまま続きをしてもらえるかもしれない。彼がイクまでなら、この『おしおき』をしてもらえるかも……。
 亘はゴクリと唾を飲み込んだ。そして震える声でおねだりした。
「もっと……もっと、おしおきして……」
 鈴木は虚をつかれたように一瞬目を瞠った後、すぐに優しく微笑み返してくれた。
「困った子だ。まだおしおきが足りないみたいだね」
「あうっ」
 鈴木がおもむろに腰を突き上げてきた。
 ジンとした痺れるような快感が身体に広がる。
 ――もっと、してほしい。
 亘は快楽を享受するために瞳を閉じる。
 彼が満足するまで、ずっとずっとこのおしおきを受けていたいと思った。





              ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・9



――あの時はどうかしていた。
 そうとしか思えない。大嫌いな男にあんなことをされて悦んだなんて、人生最大の汚点。
 亘は教室の窓から空を見上げた。腹立たしいほどの青空。自分がこんなにも悩み落ち込んでいるというのに、世界は変わらずに動いている。
「はぁ……」
 ため息が零れる。
 鈴木に『おしおき』されてから一週間。もうずっとこんな調子が続いている。
 あの日、結局三度も鈴木と身体を重ねた。もうおしおきは終わっているというのに、自分からねだり、鈴木に貫かれ揺さぶられて、何度も絶頂を迎えた。そして最後に達した時、亘は同時に意識も手放していた。気がついたら外は真っ暗。立つこともままならない亘は、鈴木の車で家まで送ってもらうはめになったのだ。
 身体の熱が治まり頭が冷えると、亘は自分のしたことを後悔した。そして鈴木のことを憎いと思った。退学を盾にして逆らえない状況に追い込み、いやらしいおしおきをしてきた男。許せるはずがない。
 亘はあれからというもの、鈴木の授業は全てサボり、廊下で会っても無視している。だからあれから一言も口をきいていない。
 ――許さない。
 亘はギリッと奥歯を噛み締めた。
 自分にあれだけひどいことをしておきながら、鈴木は素知らぬ顔で他の生徒たちに笑顔を向けている。自分が授業に出ていないことも知っているのに、廊下ですれ違っても呼び止めもしない。あの時のことは夢だったのではないかと疑うほど、鈴木の態度はまるで変わることはなかった。
 亘は、向こうから何か言ってくるのではないかと毎日ビクビクしていたのだ。また何か理由をつけて、あの『おしおき』をされるのではないかと……。
 それが、蓋を開けてみれば鈴木は涼しい顔で変わらぬ日常を送っている。
 ――馬鹿みたいだ。
 自分一人ビクついて、鈴木を必要以上に意識して……。
 自分にとっては青天の霹靂とも言えるほどショックな出来事だったのに、彼にとっては簡単に忘れてしまえるほどの小さなことだったのだ。
 ――憎い。
 自分を弄んだあの男が。
 憎くてたまらなかった。
 何とかして鈴木に一泡吹かせなければ気がすまない。
 亘は鈴木への復讐の仕方をずっと考えている。
 その時ふと、窓ガラスに映っている人影に目がいった。
 自分と同じ制服を着て、一心に黒板に書かれた文字を板書している地味な男。鈴木におしおきをされる発端になった松村だ。
 亘はあることを思いつき、ニヤリと唇の端を持ち上げた。
 ――使える。
 鈴木は松村に執着している。松村の靴を花壇に放り投げただけで、自分にあんなおしおきをしたのだ。なら、もっとひどいことをしたらどうなるだろう。鈴木も黙っていないはずだ。
 松村に何かするのは気が進まないが、ここは目を瞑るしかない。
 全ては鈴木に復讐するためなのだ。
 亘はその時の鈴木の顔を想像し、一人含み笑いした。

 その日の放課後。
 亘はさっそく作戦を実行に移すことにした。
 内容は他愛ないことだ。松村のかけている眼鏡を奪い、それを鈴木に見せつける。きっと鈴木は怒るはずだ。その顔が見たかった。きっと自分の気持ちも晴れる。
 小山たちに帰りに寄り道して帰ろうと誘われたが、亘は適当に断って校舎裏へと急いだ。
 今週、松村は裏庭の掃除当番。真面目なヤツだから、サボって帰るなんてことはしない。一人で黙々と掃除をしているはずだ。
 松村は先に教室を出て行った。亘もすぐ後を追おうとしたのだが、小山と話していたので少し遅れて裏庭に到着した。
 校舎の陰に身を潜ませて窺うと、案の定、松村は一人で竹箒を手に掃除をしている。他に人影はない。
 チャンスだ、と思い一歩踏み出してから気がついた。亘がいる場所とは反対方向から、背の高い制服を着た男が松村に近づいてきたのだ。出鼻をくじかれ、亘は再び身を潜める。
 二人は何やら話し始めた。内容は聞き取れなかったが、話し声から背の高い男が渡辺だと判明した。
 意外な組み合わせに、何を話しているのか気になって、そっと顔を覗かせる。
 揉めているのか、松村が伸ばした手を渡辺が叩き落としていた。渡辺が背中を向ける。その時、松村は驚くべき行動に出た。
 松村は自分より背の高い渡辺の胸倉を掴み、唇を掠め取ったのだ。
 亘は驚きに心臓が止まるかと思った。
 ――あの二人は付き合ってるのか?
 たぶん、そうなのだろう。
 だからキスしたのだ。
 恋人同士だから、キスを……。
 目の前が真っ暗になる。
 亘が呆然としている間に、渡辺は松村を突き飛ばし、逃げるように走り去った。
 ――わけがわからない。
 亘は混乱した。少し気持ちを落ち着けようと、ひとまず出直すことにする。
 しかし亘が踵を返そうと後ずさりしたその時。
「誰だ!」
 足音に気づいたのか、松村が勢いよくこちらを振り返った。ばっちり目が合ってしまう。
「あ、あの……」
 どう反応したらいいのかわからなくて、しどろもどろになっていると、松村が大股で近づいてきた。




             ――――続――――



2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・10


「ま、松む……」
「お前、確か同じクラスのヤツだよな」
 松村は自分とそう身長は違わない。それなのに、目の前に立った彼は、こちらが萎縮してしまうほどの迫力を放っていた。教室で見る彼とは全く違う顔。眼鏡の奥から、剣呑な瞳が睨みつけてくる。
「お前、さっきの見たか?」
 見た、と言ったら何をされるかわからない。今、目の前に立つ男は、自分の知っている松村ではない気がした。
 亘が口を閉ざしていると、松村は焦れたように舌打ちし、足を振り上げた。
 蹴られると思い、咄嗟に目を瞑りに身を縮こませる。ダンッという音が響き、ビクリと身体を震わせた。
「さっき見たこと、誰にも言うなよ。言ったら俺がお前を二度と口が聞けない身体にしてやるからな」
 恐る恐る目を開けると、松村の足は自分の横の壁を蹴りつけていた。恐怖で胃がキュッとなる。
「おい、聞いてんのか!」
「は、はいっ」
「もう一回言う。渡辺に何かしたら、ただじゃおかない」
 低い声で凄まれて、亘は首振り人形のようにコクコクと何度も頷いた。
 松村は納得したのか、足を下ろすと背中を向ける。スタスタと歩いていき、放り出した竹箒を手にして掃除を再開する。その姿は、いつもの陰気な松村に戻っていた。
 ――こっちが本当なのだ。
 亘はブルリと身震いする。
 さっきの松村が、本当の彼。黙々と掃除をする大人しく地味な生徒こそが、偽りの姿なのだと直感でわかった。
 ――強いと思っていた。
 小山にカッターを突きつけられた時も微塵も動じなかった。何をされても俯かず、真っ向から瞳を見返していた。ただ黙っていじめられていた自分とは違う。だからこそ、密かに惹かれていたのだ。
 きっと、彼は心だけでなく、本当に喧嘩も強いのだろう。小山たちなんか目じゃないくらいに。誰よりも強い。
 松村の本当の姿を、鈴木も知っているのだろうか。
 だから、あんなに執着している気がした。誰よりも強く、気高い。そんな瞳を持つ松村に、鈴木も心を奪われたのだろう。
 ――敵うわけない。
 そんな彼を相手にどうしろというのだ。
 自分は何一つ、彼に勝るところなどないのだから……。
 亘は覚束ない足取りで校舎に向かって歩き始めた。玄関に着き、上履きに履き替えて教室に向かう。
 ショックでどこをどう歩いているのかもわからなかった。ただ身体に『歩け』と命じて、教室へ戻ろうとしていた。身体を動かしていないと、どうなってしまうかわからなかったからだ。立ち止まったら、もう歩き出せない。
 夢遊病者のようにぼんやりしながら廊下の角を曲がる。すると向こう側から人影が現れ、出会い頭に衝突してしまった。
「おっと、危ない」
 体重の軽い亘は後ろに転びそうになった。そこを寸でのところで抱きとめられる。
「大丈夫か?」
「す……、鈴木……」
 ぶつかった相手は鈴木だった。
 彼は体勢を直すと心配そうに亘の顔を覗きこんでくる。
「怪我はなかったか?」
 久しぶりに自分に向けられた言葉。優しい声に、胸が痛み始める。
 ――彼は、松村のことが好きなんだ……。
 それは最初からわかっていたこと。知った時は、鈴木を嫌いだと思った。なぜなら自分も松村に惹かれていたから。恋敵だから、彼を憎く思ったのだ。
 でも今、亘の胸は、その時とは全く違う感情で溢れている。
 悲しくて苦しい。心臓が潰れそうだ。
 これは――失恋の痛み。
 この時、ようやく悟った。自分は鈴木が好きなのだ、と。
 たぶん、あの『おしおき』をされた時から。
 ひどいことをするくせに、優しく自分に触れてきた指先。向けられた言葉。笑顔。眼差し……。
 あの時、自分は恋に落ちたのだ。
 だから、何事もなかったかのような態度を取られ、腹が立った。自分を見てくれないことが悲して、彼を振り向かせようと躍起になった。
 もう一度、あの瞳で自分を見つめてほしかったのだ。
「っ……」
 ポロリと涙が零れた。瞬きをするたびに頬を伝い、ポタポタと床に落ちていく。
「どこか痛めたのか? 保健室に行くか?」
 彼は自分に優しい言葉をかけてくれる。それが嬉しいのに悲しくて、また涙が流れた。
 ――失恋がこんなに辛いなんて知らなかった。
 これまでも淡い恋心を抱いた相手はいる。どれも想いを伝える前に砕け散ってしまったが、その時は息が出来なくなるほどの痛みはなかった。
 鈴木を本気で好きだから、好きな分だけ痛いのかもしれない。
 ――彼もこんな想いをするのか?
 彼は松村に想いを寄せている。それもかなり強い想いを。
 だが、松村にはすでに渡辺という恋人がいる。だから鈴木の恋が成就することはない。
 彼がそれを知った時、今の自分と同じように苦しみを抱いて涙を流すのだろうか。



            ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・11


 ハラハラと涙を流していると、鈴木が困ったように背中を撫でてきた。
「……嫌だ」
 彼にこんな想いをさせたくない。大切な人には、いつも笑っていてもらいたい。
 でも、自分では彼を笑顔には出来ないのだ。それが辛くてたまらなかった。
「藤田……」
 鈴木がなぜか息をのむ。背中にあった温かい手が離れていく。
 面倒になったのかもしれない。理由も言わず泣き続けているのだ。そんな人間の相手、面倒に思っても仕方ない。だけど、彼に見捨てられたようで、亘は悲しくてまた涙を零す。
 しかし、鈴木はやや間を空けて、見当違いな言葉を口にした。
「俺に触られるのが、嫌なのか?」
 びっくりして顔を上げる。鈴木は続けて言った。
「あんなことをしたんだから、嫌われて当然だよな。俺の顔なんて見たくもないんだろう」
「ちが……」
「いいんだよ、わかってる。俺と会いたくないから、授業もサボってるんだろ。廊下で会っても、こっちを見ようともしないもんな」
 違う。いや、確かにそう思ったこともあった。でもそれは鈴木が嫌いだからじゃない。彼があまりにも以前と変わらないから、少し拗ねていただけなのだ。自分から無視して、彼の気を引きたかった。
「謝るべきなんだろうな。でも、謝ってやれない。俺は、ずっと君に触れたかったから。自分勝手だけど、謝ってしまったらあの時のことを『悪いこと』って認めることになる。そんなふうにしたくないんだ」
「どうして……?」
 思わずそう聞き返してしまった。鈴木の気持ちがわからないから。あの日も、今も、鈴木の気持ちがわからない。だから知りたいと思った。彼の本当の気持ちを。
 鈴木はフッと笑った。いつもの作り笑いではなく、まるで自嘲するかのような悲しい笑み。
「俺にとっては、大切な思い出だからだ。好きな子と初めて結ばれた、大切な思い出」
「す……き……?」
 たどたどしくその言葉をなぞる。
 信じられなかった。
 またからかわれているのだろうか。
 でも、彼の瞳は真っ直ぐ自分に向けられている。嘘をついている人間が、こんな目が出来るはずがなかった。
「好きだよ。ずっと君を見ていた」
 まさかの告白に、亘は言葉を失った。
 こんな展開、考えたこともない。突然のことで頭の回転が追いつかなかった。
 黙って鈴木を凝視していると、彼は悲しそうに笑った。
「君には迷惑な話だろうな。勝手に好きになられて、あんな強引な手段で身体を奪われた。君にはもう、近寄らないでおこうと思ってたんだ。これ以上、嫌われたくないからね」
 鈴木の手が自分に向かって伸ばされる。しかし指先が頬に触れるか触れないかのところでピタリと止まり、そしてそのままスッと下ろされた。
「……未練がましいな。もう行くよ」
 鈴木は何かを押し殺したような声でそう呟き、背中を向けた。
 遠ざかる背中。
 亘はいてもたってもいられず、その寂しそうな背中に縋りついていた。
「ま、待って」
「藤田?」
 鈴木の足が止まる。
 引きとめたはいいものの、これから先のことなど考えていなかった。
 自分も好きだと伝えればいい。そうすれば晴れて両想いになれる。自分も鈴木も、きっと幸せになれる。
 しかし、告白なんてしたことのない亘はどうしてもその一言が言えない。
「俺……、俺は……っ」
 ギュウッと鈴木の上着を握り締める。
 緊張して指先は震えていた。鈴木にもバレたかもしれない。
「俺も、す、鈴木のことが……」
 好き、と聞き取れないくらい小さな声で囁いた。
 恥ずかしくて全身がカアッと火照る。
 何か言ってほしい。それなのに、鈴木は無言だった。
 段々不安になってくる。もしかして、これはやっぱり冗談だったのだろうか。それとも、まだ松村の靴の件を根に持っていて、趣向を変えたおしおきをされたのだろうか……。
 考えただけで涙が出そうになってくる。
「こっちに来なさい」
「……え?」
 亘が一人落ち込んでいると、頭上から鈴木の声が降ってきた。
 何を言われたのかすぐに理解出来なくて聞き返すと、語気を強めてもう一度言われた。
「いいから、早く」
 モタモタしていると鈴木に手首を掴まれ、引きずられるようにして数学準備室に連行された。
 突然の展開に、亘は目を白黒させて部屋の真ん中で立ちすくす。
「鈴木……?」
 ドアに鍵をかけて戻ってきた男に呼びかけると、正面から思い切り抱き締められた。心臓が飛び跳ねる。
「あんまり可愛いことを言うな」
「可愛い?」
「廊下で抱き締めたくなってしまったじゃないか」
 背中に回された腕に力がこもる。少し苦しくて身動ぎすると、今度は口づけを落とされた。



           ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・12

※本文は以下に反転してあります↓

 初めてのキス。あの時はしてもらえなかった。
 脳みそがジンと痺れて何も考えられなくなる。
 角度を変え、何度も重ねられる唇。やがて舌が唇を割り、口内へと侵入してきた。
「ふっ、あっ……」
 歯茎をなぞられ、舌を吸われる。
 気持ちよくて膝から力が抜けていく。
「おっと」
 ガクッと膝が折れると、鈴木の腕が身体を支え直してくれた。立たなくちゃと思うのに、力が入らない。鈴木に縋りつく。すると突然、身体が宙に浮き、鈴木に抱き上げられていた。
「わっ」
 鈴木は危なげな様子もなく、亘を机の上に座らせた。
 亘が状況を把握しようとしている間に、彼の手によってベルトを外され、下着と一緒にズボンを剥ぎ取られた。
「ひゃっ」
 下半身をむき出しにされ、亘は咄嗟に手で隠そうとする。しかし鈴木は無情にもその手を振り払ってきた。
 シャツも捲り上げられ、鈴木に中心を凝視される。突き刺さる視線を感じ、亘は羞恥に耳まで赤くなった。
「恥ずかしいのか?」
 鈴木に真顔で質問された。コクリと頷く。
 彼はクッと笑い、亘の中心を指先でピンッと弾いてきた。
「あうっ」
「恥ずかしいのに気持ちいいの? 硬くなってる。見られただけなのにね」
「うう……」
 言い返せなくて唇を噛む。鈴木が身を屈め、その唇をチュッと軽く啄ばんできた。
「いやらしい子だね」
 その甘さを含んだ声に、背筋がゾクッとする。
「おしおきするの?」
「してほしい?」
「……うん」
 素直に頷くと、鈴木の瞳に妖しい光が宿る。この顔が好きだと思った。
 鈴木の整った顔に見惚れていると、いきなり後ろの蕾に触れられた。ビクッと腰が浮き上がる。
「どっちにおしおきしてほしい? 後ろと、前と」
「あっ、りょ、両方っ」
 どっちもしてほしい。そう言ったのに、鈴木は後ろばかりいじってくる。
「や……っ、前もっ」
「欲張りな子だ。どっちか一つ選びなさい」
 愕然として鈴木を見つめた。この間は両方してくれた。それなのに、今日はどっちか一つなんてひどい。
「両方、してほしいっ」
「我がままはダメだよ」
「そんな……、あっ」
 指が入り口をノックする。
 一週間前、そこをいじられた時は気を失うほど気持ちよかった。あの時の快感を思い出してしまい、亘は「後ろにして」と口にしていた。
「後ろか。じゃあ、今日は後ろをうんと可愛がってやろう」
 鈴木はニヤリと笑うと、床に膝をついた。そして机で仰向けになっている亘の膝を立たせると、ヒクつく蕾に舌を這わせる。
「ひっ」
 濡れた舌が蕾を舐る。彼が舌を使うたび、濡れた音が室内に響いた。
 あんな場所を舐められているなんて恥ずかしい。でも、とても気持ちよかった。
 亘の中心は限界まで張りつめる。
「中も……っ、あっ、中も、いじってっ」
 入り口だけでは物足りない。亘は腰をうねらせてねだっていた。
 鈴木が立ち上がり目を細める。
「いいよ。指と俺の、どっちがいい?」
「う……っ」
 それはもちろん、指よりあれのほうがいい。でも口に出して言うのははばかられた。
 亘はチラリと鈴木の中心部分に視線を送る。気づいたはずなのに、いじわるな男はなおも聞き返してくる。
「どっち?」
「……鈴木の」
「俺の、何?」
「っ……!」
 そこまで言わせるつもりなのか、と亘は恨めしそうな目で睨む。
 すると鈴木はスラックスの前をくつろげ、反り返った中心を取り出した。
 やっともらえると思ってホッとしたのに、鈴木は先端を蕾に当てただけで、それ以上動こうとしない。
「何がほしいか、ちゃんと言ってごらん」
「鈴木の……がほしいっ」
 亘は我慢も限界になり、やけっぱちで言い放った。
「いい子だね」
 鈴木は亘の頭を撫で、そしてようやく待ち焦がれたものを与えてくれた。
「あっ、うっ……、ああぁっ」
 ズルズルと熱い塊が突き進んでくる。亘はたまらずに自らの中心へと手を伸ばした。鈴木がしてくれないのなら、自分でするしかない。恥ずかしかったが、早く達したかった。
「ん? 何してるんだ」
「あっ」
 けれど目ざとい鈴木に見つかり、伸ばした手をペチッと叩き落とされてしまう。
「誰が触っていいと言った?」
「だ、だって……っ」
「悪い子だな。自分だけ先にイこうとするなんて」
 鈴木に両手を押さえ込まれた。亘は涙目で訴える。
「お願いっ、イカせて……っ」
「悪い子にはおしおきだ。俺がイクまで我慢出来るな?」
「無理っ」
 我慢なんて出来るはずない。この前だって、鈴木が達するまでに何回もイッてしまったのだ。
 亘は頭を左右に振った。
「俺も協力するから、頑張るんだ」
「ひっ、あぁっ、あんっ」
 鈴木はおもむろに腰を打ちつけてきた。そのまま激しく揺さぶられ、亘は背中を反らせて悶える。
 机の上にあった書類や筆記用具が、振動に耐え切れずに落下して派手な音を立てた。
「やぁ、イクッ」
 あっという間に絶頂感が込み上げてくる。亘は内腿を震わせ、目の前の快楽を追う。しかし、あともう少しというところで、鈴木は中心を引き抜いてしまった。
「あ、あ……、なんでっ」
「先にイクなって言っただろ」
「む、無理っ。イクッ」
 もうすぐなのだ。亘はなんとか達しようと身体を揺すった。けれど、前にも触らせてもらえず、後ろへの刺激もない。この状態では達することは不可能だった。
 亘が悪戦苦闘しているうちに、快楽の波が引いていく。
「あ……、あともうちょっとだったのに……っ」
 亘が恨めしそうに言うと、鈴木はようやく中心を中へ入れてくれた。そして散々揺すられ啼かされて、絶頂に手が届きそうなところでまたも引き抜かれる。
「やだぁっ、抜かないでっ」
「抜かないと、イッちゃうだろ」
「イきたいっ」
「おしおきなんだから、我慢しなさい」
 いくら訴えても、鈴木は折れてくれない。
 亘は何度も絶頂の波に襲われ、でも達することは許されず、気が狂いそうになった。
「んっ、あっ、あっ!」
「またイきそうか?」
「あんっ、んっ」
 亘は半ば意識を飛ばしながらも頷く。
「いいぞ、イッて。俺もイキそうだ」
 ようやくお許しが出た。
 亘は鈴木の腰に両足を絡め、その動きに身を任せる。
「はっ、やっ、あぁっ」
 打ち付けるリズムが早くなる。亘は強い快楽に眩暈がしそうだった。
「んっ、あ、あっ…………っ!」
「くっ……!」
 最奥まで貫かれ、熱い飛沫が叩きつけられる。その衝撃で亘もはちきれんばかりの中心から白濁を飛び散らせた。
「あ、あ……」
 何度もせき止められた快感は強く、亘は何度も中心から蜜を垂らした。
 呼吸するために開いた口に、鈴木の唇が重なる。
 激しく口内を蹂躙され、亘は至福に包まれながら意識を手放した。




         ――――続――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠・最終回



 目が覚めると、鈴木の腕の中にいた。
 はたと目をやると自分は全裸で、床に座った鈴木の膝の上に乗せられ、毛布で覆われていた。
「起きたか」
「ん……」
 喘ぎすぎて声が枯れている。それに少し肌寒かった。亘はモゾモゾと動き、鈴木の胸にぴったりと身体を密着させる。
「寒いか」
「ん、でもこうしてれば寒くない」
 鈴木がフッと優しく笑い、額にキスを落としてきた。
「制服を汚してしまったんだ。悪かったな」
 そういえば、下は脱がされたが上は着たままだった。何で汚れたかなんて聞かなくてもわかる。亘はカッと顔が熱くなった。
「そうだ、お詫びと言うほどでもないが、今度、服を買ってやろう。どこのブランドがいい?」
 鈴木の声は心なしか弾んでいた。特別服がほしいわけではないが、鈴木が楽しそうなので「ありがとう」と返した。
 もしかしたら、鈴木は人に物を買い与えるのが好きなのかもしれない。松村にも靴を買ってやったと言っていた。
 そこで大事なことを思い出し、亘はガバッと身を起こした。
「靴……」
「ん? 靴もほしいのか?」
 そうじゃない。亘はもどかしく思いながら首を振る。
「松村にも、靴を買ってやったって……」
 それもオーダーメイドで。それがどのくらい値が張るものなのかわからないが、きっと安くはないだろう。いくら鈴木がプレゼントが好きだとしても、何とも思っていない相手にポンと買ってやれる金額ではないように思う。
 ――やっぱり、松村のことを……。
 鈴木の気持ちを疑うわけではない。
 でも、彼が松村のことをどう思っているのか、気になって仕方なかった。
「松村のこと、好きだったのか?」
 意を決して質問したというのに、鈴木は一瞬キョトンとして、すぐに声を上げて笑い始めた。
「そういえば、ちゃんと言ってなかったな。松村と俺は従兄弟なんだよ。あの靴はあいつの入学祝に買ってやったものだ」
「そ、そうなのか?」
「ああ。悪かったな、不安にさせて。なんだか誤解しているようだったから、それを利用したんだ。俺が好きなのは君だけだよ」
 松村と鈴木が従兄弟と聞いて驚いたが、特別な関係ではないと知って安堵した。
「藤田は可愛いな」
「かっ……」
 頭をヨシヨシと撫でられ、頬にキスされる。
 自分で言うのもなんだが、顔立ちはとびぬけて綺麗とか可愛いというわけではないと思う。身体の大きさは平均より小さいから、そういう意味では『可愛い』のかもしれないが……。
 自分で考えて少し悲しくなった。
 亘は柔らかい笑みを浮かべている男をそっと窺う。
 男から見ても、整った顔立ち。優しげな容貌を持つ男は、男女問わずモテるだろう。
 そんな男が、自分のどこを好きになったのか、イマイチ疑問だった。
「俺のどこが好きなの?」
 おずおずと問いかけてみる。
 鈴木はフワリと笑うと、過去を回想するように目を細めた。
「最初に亘を見たのは、入学式だ。綺麗な金色の髪をして悪ぶって見えるのに、ちょと不安そうな顔をしていて、なんだか毛を逆立てた子猫みたいだなって思ったんだ」
「子猫って……」
 確かにあの時は舐められないように気を張っていた。髪の色を変えたくらいじゃ何も変わらないというのに、強くなった気になっていたのだ。
「君は予想通り不良グループに入った。でも、何か悪さする時、いつも少し罪悪感を滲ませた顔をしていたんだ。本当は、普通の優しい男の子なんだなって思った」
 確かに小山たちとつるんでいても、楽しいと感じることは少なかった。それどころか、嫌だと思う感情のほうが強かったように思う。でも、小山のグループを抜けたら、中学時代のようにいじめられそうで、弱い自分はその場所から抜け出すことが出来なかった。
「初めは髪の色のせいもあって目立つから気になるんだって思ってた。でも、次第に君を見かけると胸がザワザワして、一日中、君のことを考えるようになってた。……俺は年甲斐もなく、ひと回りも年下の男子生徒に恋をしてしまったんだ」
 なんだか聞いているこっちがむず痒くなってきた。鈴木の言葉はストレートで照れくさい。でも不快じゃない。もっと聞いていたいと思う。
 自分への愛の言葉を。
「君と話すために、色々と画策したよ。それであの日、君が松村の靴を投げるところを見つけて、ちょっと距離を縮めようと思ったんだ。でも……、少し話して終わりにしようと思っていたのに、止められなかった」
 鈴木がギュウッと抱き締めてきた。
「君にあんなことをして、後悔しなかったって言ったら嘘になる。でも、どんな形でもいいから……一度でいいから、君に触れたかったんだ」
「…………っ」
 胸がいっぱいで、言葉が出ない。
 これほどまでに想われていたなんて、全然知らなかった。
 自分は彼の何を見てきたのだろう。
 こんなに純粋な想いを向けられて、嬉しくて泣きそうになる。
 鈴木がそうっと頬に触れた。
「君を愛してるよ」
 駄目だ。
 こんな告白をされたら、涙が出て当然だ。
 ――苦しい。
 幸せで、苦しい。
 嬉しくても胸が痛くなるなんて、初めて知った。でもこの痛みは甘い。彼のおしおきのように、甘美な痛み。
 亘は鈴木の首に腕を回し、しがみついた。
 自分はそんなに頭がよくない。だから、彼のように綺麗な言葉で告白出来ない。
 亘は言葉の代わりにそっとキスを送る。
 彼は笑った。
 幸せそうに。
 きっと今、自分も同じ顔をしている。
 そう思うととても幸せで、亘はまた一粒涙を零した。


             ――――終――――


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)

先生の甘い罠~あとがき~

『先生の甘い罠』をお読み頂きありがとうございます。
あとがき的なものを書こうと思ったのですが、この小説を書いている時の記憶があまりないことに気がつきました(^ ^ ;)
というのも、確か三日くらいでバーッと一気に書き上げたような気がします。
なんだか変なテンションになっていて、執筆中にふと時計を見るといつの間にか4時間ほど経過していたり……。
すごい集中力で書き上げたように思います。
このお話は友人の書いた小説のスピンオフになっているので、世界観を統一するために友人に設定の確認を取ったりしたのですが、いつもメールするのが深夜2時過ぎ。
もちろんすぐに返信などなく、翌朝友人から『ちゃんと寝てる!?』と心配されたことも何度か……。
今だから言えるけど、実はほとんど寝ていませんでしたね(笑) なんか頭が冴えてしまい、布団に入ってからも寝付けなかったんです(> <)
もう続きが書きたくて書きたくてしょうがない状態でした。

『先生の甘い罠』は自分自身、とても楽しんで書いた小説です。
お読みくださった方も少しでも同じように感じていただけたなら幸せです。

最後までお付き合いくださりありがとうございました。


2014年10月27日(Mon) | 先生の甘い罠 | TB(-) | CM(0)